伊吹というにぼしをふんだんに使ったラーメンが練馬区の西大泉という場所にあった。
駐車場もなく駅から遠い場所にあったのだが、たまに通る場所ということもあって一度ぶらりと寄ってみた。
今ではカップラーメンが出るほど知名度の高い大人気の行列店であるが、当時は行けばすぐに座れるラーメン屋であった。
やたらと体の大きな店主、店内に流れるレゲエミュージック、店内にかおる強烈なにぼしのニオイ、かつて味わったことのない濃さのにぼしスープ、そのどれもが斬新だった。
異質。
まさにそんなラーメン屋だった。
だけどね、ぼくははまった。
にぼし系のスープはあまり好きではなかったけど、伊吹のふりきった煮干しの濃度は、ぼくをにぼし系ラーメンのファンにした。
かための細麺もパンチの効いたスープに負けず、その上にもられた玉ねぎがまたよくそのスープにあった。
(その後何人かを伊吹に連れていったが、みな口をそろえて玉ねぎがうまいと言っていた)
そんなある日伊吹は移転した。
ご近所トラブルだったそうだ。
多くの客が車を近くのコンビニにとめたから
近所の店舗のやっかみ
強烈な煮干しのニオイ
さまざまな憶測が飛んでいた。
結局二度の移転を余儀なくされ、今では板橋で営業を続けているという。
またあの強烈なスープを味わいに行こう